あまり馴染みがない方もいるかもしれませんが、セメントやコンクリートを知らない、見たことないという方は少ないのではないでしょうか。工事などで使われる灰色で固そうなあれですが、その違いをご存知ですか?今回はセメントとコンクリートの違いです。
セメントとコンクリートの違い
セメントとコンクリートの違いはセメントはコンクリートの原料であるということです。石灰石などを焼成し、細かく粉砕して粉状にしたものをセメント、そしてコンクリートはセメントに砂・砂利・水を加えて混ぜてドロドロにして、それを固めたもののことです。ちなみにドロドロの状態のコンクリートのことを生コン(生コンクリート)と言います。
よく似ているモルタルとは!?
コンクリートによく似ているものにモルタルというものがあります。モルタルはセメントや石灰に砂をいれて水で練って作ったものです。モルタルはコンクリートに比べての強度がおとりますが、主にブロックやレンガなどを積む時の目地としての利用やコンクリートの表面部分の仕上げなどに使われることが多いです。かつては住宅の外壁にも多く使われていました。
コンクリートの特徴
建物や道路、トンネルなどいろいろところで見かけるコンクリートですが、押さえつけられる力(圧縮力)には強いのに、引っ張られる力(引張力)には弱いという欠点があります。その欠点を補うためにコンクリートの中に鉄筋を入れて鉄筋コンクリートとして使われることがほとんどです。
コンクリートやモルタルの配合比率
それぞれの配合比率です。もちろんここに水をいれて混ぜてくださいね。あと状況に応じて比率は調整してください。
コンクリートの配合比率
コンクリートの配合比率は、一般的には「セメントと砂と砂利」の比率を「1:3:6」で混ぜます。
モルタルの配合比率
モルタルの配合比率は、一般的には「セメントと砂」の比率を「1:3」で混ぜます。
コンクリートミキサー車
やどかりのように背中に回転式のドラムを背負って走っているコンクリートミキサー車。コンクリートミキサー車は生コンクリートを攪拌しながら走行しているので、その中でコンクリートが固まることはありません。
日本でも100%自給できているセメント
石油や天然ガスをはじめ様々な資源が乏しいと言われている日本ですが、このセメントだけは完全自給できています。世界的にセメントは国内生産、国内消費が基本の資源です。その理由は
- セメントは価格の安さに対して輸送量がかかりすぎるから
- 石灰は日本でも無尽蔵にある
の2点があげられます。石灰がない国では輸入しているのでしょうか?ちなに日本は石灰については輸出までしていますね。
世界の石灰生産量 国別ランキング2017
世界の石灰生産量ランキングです。なんと日本は6位ですね!!
- 1位:中国
- 2位:米国
- 3位:インド
- 4位:ロシア
- 5位:ブラジル
- 6位:日本
- 7位:ドイツ