海で大物を狙おうと思うと、やはり経験豊富な船長さんが案内してくれる釣船が近道です。釣船には主に、船をまるごとチャーターする仕立て船と、予め釣り方や釣り場の決まっている船に、乗船希望者を募る乗合船の2種類があります。家族や仲間内でチャーターする仕立て船と違って、知らない人同士が一緒に釣りをする乗合船には、みんなが楽しく気持ちよく釣りをするため守りたいルールやマナーがあるんです。ということで今回は初めて乗合船に乗る人でも釣りを楽しめるよう、ルールとマナーについて解説します。
乗合船のメリット
知らない人同士が集まる乗合船のメリットといえば、なんといっても一人でも気軽に釣りに向かえることでしょう。仕立て船をチャーターすると、場所や船の大きさにもよりますがおおおそ6~10万円ほどかかります。一人あたりをなるべく安く抑えようと思うと、最低でも5人ほどは人を集めないと厳しいですね。ところが乗合船というのは、大体1人何円というふうに決まっていますから、たとえ人が集まらないからといって料金が高くなるということはありません。
また、様々な人が集まる乗合船での釣りは、ベテランさんの仕掛けや釣り方を見ることもできてとても勉強になります。大抵の釣り人は気さくですから、こちらから色々と質問して教えてもらうのもアリですね。
予約
乗合船に乗ろうと思うと、まずは予約が必要です。今は大抵船宿もホームページを持っています。釣りたいターゲットや、場所に応じて検索し船宿を選びましょう。
船宿によって予約方法の指定がありますが、大抵の場合は船長さんまで直接電話という場合が多いですね。早朝~夕方ごろは出船していますから、夕方~夜にかけて電話をすると良いでしょう。
乗合船の予約時に確認したいことは以下の通りです。
- 出船時間・集合時間
- 使う道糸の号数・オモリ・ルアーの重さ
- 持ち帰り用の氷の準備の要不要
- 餌の用意があるかどうか
- おトイレの有無
出船時間は、荷物の積み込みなどがすべて終わって船が出発する時間ですから、かならず集合時間も合わせて確認しましょう。出船時間に到着では遅刻です。
使う道糸の号数やオモリ・ルアーの重さというのは、船中で統一しておかないとオマツリ(他の人と仕掛けが絡まること)の元です。快適に釣りを楽しみたいなら是非確認しておきましょう。
船の大きさによってはトイレが設置されていない場合もあります。男性の小さい方ならともかくとして、大きい方や女性は陸まで戻る必要が出てきますからよく確認しておきましょう。
天候によっては出船が中止となる場合もあります。前日の夜、船宿から連絡が来たり、あるいはこちらから船宿に連絡をとるようなシステムになっている場合もあります。もし、自分の都合で釣りに行けなくなってしまったら早めにキャンセルの連絡を入れましょう。乗合船は全員揃ってから出発しますから、ドタキャンはみんなの迷惑になるので厳禁ですよ!!
船酔い対策
乗船30分ほど前に規定量を服用しておくと安心ですよ。また、船酔いしないようにする努力も重要です。前日は無理をせずゆっくりと睡眠をとって、当日朝は軽く食事をするなど備えておきましょう。
釣りのときのルールとマナー
実際に釣行している間は、以下のルールやマナーを守りましょう。
- 船長の指示には絶対に従う
- 両隣の人には必ず挨拶
- もしオマツリをしたら、どちらが悪いではなく、まずお互いに謝る
- オマツリの元になるので、許可なく周りと違う仕掛けを使わない
- 仕掛けの上げ下ろしの指示があったら素早く実行
- タモが必要な魚の取り込みは船長・仲乗りさんに任せる
船の上では船長の指示・命令は絶対です。かならず従いましょう。また、ある程度規模の大きい船には仲乗りさんといって、船長の補佐をするスタッフさんが乗船しています。船上で困ったことがあったら仲乗りさんに相談すると良いですよ。
知らない人と一緒に乗る乗合船ですから、お互いが気持ちよく釣りができるように気配りすることも重要になってきます。挨拶はもちろん、オマツリしてしまったときの「ごめんなさい」の一言があるだけで随分と違うものです。
釣り上げた魚を、すぐクーラボックスに入れるか、一旦船の生簀に入れるかは船宿によります。指示に従いましょう。
下船時
船長から終了のアナウンスがあったら、釣座の片付けをはじめましょう。自分の道具を片付けることはもちろん、釣座に落ちたゴミや魚の血、イカ墨などはバケツで軽く洗い流します。
船が港に帰ってきたとき、さっと荷物が下ろせるようになっているとベストです。
釣り上げた魚を生簀に入れていた場合は、帰ってきてから〆る作業に入ります。船長さんや仲乗りさんが上手に〆てくれますから、お家で美味しく頂けますよ。
観てもらいたい動画!!