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PEラインって何!?PEラインの特徴やメリット・デメリットと選び方

PEラインって何!?PEラインの特徴やメリット・デメリットと選び方

釣りに使う釣り糸(ライン)の材質にはナイロンフロロカーボンといった種類がありますが、現代の釣りに欠かせないのはなんといってもPEラインです。PEラインを使うにはデメリットもありますが、それを打ち消す大きなメリットがあります。今回はそんなPEラインについて、特徴やメリット・デメリットを解説していこうとおもいます。

PEラインとは!?

釣りには絶対に欠かせない釣り糸(ライン)ですが、一口にラインといっても道糸・ハリスの2つに大きく分けられます。今回解説するPEラインは道糸として使用されるラインです。PEラインはその名の通り、PE(ポリエチレン)を材料としたラインです。PEラインは原糸と呼ばれる細いポリエチレン繊維を複数撚り合わせることで作られています。対してナイロンラインやフロロカーボンラインはモノフィラメントラインといって、単一の材料を引き伸ばすように作られたラインです。

PEラインのメリット

強度が高くより細いラインを使える

PEラインはナイロンラインやフロロカーボンラインと比較して、細くて強度のあるラインです。ラインの太さは号数、強さはlb(ポンド)で示しますが、PEラインはナイロン/フロロカーボンラインと比較して同じ号数なら少なくとも2倍以上の強さを持ちます。つまり従来のラインと比べて細い号数を使うことができ遠投時の飛距離アップに繋がるんですね。またラインを細くすると潮流の影響を受けにくくなり、より軽い仕掛けを使うこともできます。

PEラインとモノフィラメントラインの強度比較

号数 lb(ポンド)
PE ナイロン/フロロカーボン
0.1 4 0.4
0.2 5 0.8
0.3 6 1.2
0.4 8 1.6
0.5 10 2
0.6 12 2.4
0.8 16 3
1 20 4
1.2 24 4.8
1.5 30 6
2 40 8
2.5 50 10
3 55 12
4 60 16
5 80 20
6 90 22
8 100 28
10 130 35

伸縮性が無く感度が良い

PEラインは原糸のポリエチレンの特性として伸縮性がありません。つまり感度が非常に良いラインです。魚が掛かったかどうかはもちろんのこと、海底の様子もラインと釣り竿を通じてつぶさに感じ取ることができます。とくにルアーフィッシングで重宝されていますね。また近年の船釣りでは500m以上の深い海を狙う場合もありますが、そんなときも伸縮性が無く感度が良いPEラインの出番です。つまりナイロン/フロロカーボンラインでは仕掛けを動かそうとしてもラインの伸縮で吸収されてしまって、海底ではまったく仕掛けが動かないということも起きるんです。

PEラインのメリットまとめ

  • PEラインは細くて強度が高いライン。
  • 感度に優れていてルアー釣りに高い効果を発揮する。

PEラインのデメリット

摩擦に弱い

PEラインは細い原糸を撚り合わせて作っているため傷つきやすく摩擦に弱いラインです。岩の角などに擦れると原糸が容易に切れてラインブレイクの原因になってしまいます。摩擦でのライン切れを防ぐため、PEラインにはショックリーダーといってナイロンやフロロカーボンラインを数メートルほど糸先に繋いで使用する必要があります。

ショックリーダーの結束が難しい

摩擦に弱いPEラインを守るために接続するショックリーダーですが、繋ぎ方によってはラインの強度が極端に落ちるため専用の結び方で繋ぐ必要があります。専用の結び方であるFGノットやノーネームノットなどで繋ぐのですが、結び方が難しく習得にはある程度の練習と経験が必要になってきます。

コシがなくライントラブルが起きやすい

ナイロン/フロロカーボンラインと比べてPEラインはコシが無く、ロッドの穂先に絡まるなどのトラブルが起きやすいです。PEラインが絡まったままリールを巻いてしまい穂先を折る事故や、リールのベールやスプールに絡みつくなどのトラブルもよく発生します。

波や風の影響を受けやすい

PEラインはナイロンやフロロカーボンラインと比べて軽く、波や風に容易に煽られてしまいます。とくに軽いルアーを扱うときに波風があると煽られてしまって、思ったようにルアーが操作できません。最近では高比重PEラインといって、波風を受けにくい重たいPEラインも開発されています。

PEラインのデメリットまとめ

  • PEラインは摩擦に弱くショックリーダーの結束が必要。
  • ショックリーダーの結束に練習と経験を要する。
  • ライントラブルも発生しやすいので取り扱いに注意が必要。

PEラインの選び方

原糸の撚り数の選び方

PEラインって何!?PEラインの特徴やメリット・デメリットと選び方

PEライン断面模式図

PEラインは使われている原糸の本数によって大きく4本撚り8本撚りに分けられます。その他最近では12本撚りなども市販されていますね。4本撚りと8本撚りというのは糸の断面が図のようになっていて、つまり4本撚りは原糸一本あたりが太いがラインの表面がデコボコしています。対して8本撚りは原糸が細く表面が滑らかという特徴があります。

価格は4本撚り8本撚りです。4本撚りはその表面の構造上、ロッドのガイドとの摩擦が大きくて飛距離が出づらかったり、ギーギーとガイドと擦れて音が鳴ったりします。その反面原糸が太いので摩擦には強いと言われています。8本撚りは反対に表面が滑らかなので飛距離が出やすく、ガイドとの鳴りも少ないです。お財布事情が許す限り8本撚りを選ぶことをオススメします。

コーティングの有無

最近ではフロロカーボンやシリコンで表面をコーティングしたPEラインが市販されています。表面を滑らかにし、ある程度コシがあって扱いやすくなっています。反面、コーティングが剥げやすかったりと寿命はちょっと短いように感じますが、PEラインに慣れない内はこれらコーティングが施された商品が扱いやすくてオススメです。

対象の釣り専用のPEライン

市販のPEラインには対象とする釣法にあった専用品が多くあります。大抵の場合、対象の釣法で扱いやすいようにPEラインのカラーを替えてあったりコーティングが施してあるのでオススメです。とくに船釣りの際には10mごとにカラーを変えている専用品が水深や棚が分かりやすくて必須ですね。

PEラインの選び方まとめ

  • 可能な限り8本撚りのPEラインを選ぼう。
  • 初心者にはコーティングが施された商品がオススメ。
  • 対象の釣り専用のPEラインが扱いやすく便利。