日本で生活していると、色々な契約や申込みで欠かせないのがはんこですね。はんこをお硬く言うと印鑑なのだと長年思っていたのですが、実は明確に違いがあるってご存知でした?というこで今回の「今さら聞けないチガイ」シリーズははんこと印鑑の違いについてです。
はんことは!?
はんこというのは、実際に手にとって押す印そのものを指す言葉です。正確には印章と言います。ちなみにはんこを漢字で書くと判子ですが、これは当て字なんだそうです。
はんこの正式名称は印章ですが、他にも印判や印顆、印信という呼び方もあります。これらはすべて同じものを指している言葉というわけです。
高級なはんこの代名詞といえば象牙のはんこですが、実は象牙というのは1989年から原則的に国際取引が禁止されています。では今も売っている象牙のはんこはどこから来ているのかというと、はんこの材料を扱う印材屋さんが持っている在庫を少しずつ使って製造、販売しているんです。とはいえ、2000年には日本が実験的に象牙を50トン輸入しています。これは密猟などではなく、自然死した象から集めた合法的な象牙です。
こういった事情からはんこに使う象牙の管理は厳しく、仕入れ日や販売日の記録を経済産業省まで報告する必要があるそうです。
印鑑とは!?
印鑑という言葉ですが、実ははんこを押印した後の印影、つまり紙にのこる印の形のうち、届け出や登録がされたものを指します。役所で登録する印鑑証明がありますが、つまりは印影を届け出ていることを証明するから印鑑証明というわけですね。
このように、実ははんこと印鑑は明確に違う言葉です。とはいえ、日常生活においてはほとんど区別されることなく、はんこ=印鑑という呼び方をしています。一方、いわゆるはんこ屋さんを名乗るお店はあっても、印鑑屋さんというのは無いことからも、はんこを扱うプロの間では明確に区別されています。
はんこと印鑑の違いまとめ
- はんこは印章と同じ意味。実際に手にとって押す印のこと
- 印鑑ははんこを紙に押した印影を、届け出や登録を行ったもの
- 日常生活でははんこ=印鑑だが、はんこを扱うプロは明確に区別する
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