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「熟成肉」と「腐った肉」の違いをご存知ですか!?

熟成肉・腐った肉違い

近年、牛肉やジビエの「熟成肉」の専門店の肉の味がとてもおいしいと話題になっていると聞きました。どうも「塊の状態で時間をかけて熟成させると、旨味がアップする」というイメージがあります。ジビエなどのお肉もウジが湧くまでおくとおいしくなるなどと聞いたことがありますが、そうすると実質「腐った状態」となるように感じるのですが、具体的にはどう違うんでしょうか。ということで今回の「今さら聞けないチガイ」シリーズは熟成肉と腐った肉の違いについてです。

熟成肉とは!?

熟成肉というのは、肉を調理前に一定の期間を低温で保存した肉で、肉の質感、味が変化することでおいしくなるとされています。食肉に含まれているタンパク質の分解に伴うアミノ酸の増加や微生物と酵素の作用により、旨味が増すと言われています。

赤身肉をやわらかくおいしくする技法として、アメリカから上陸し、日本でも技法などが広まったとされています。
牛肉の皮や骨、内臓などを取り去った枝肉(えだにく)などを、0~4℃の乾燥熟成庫内に風を循環させながら乾燥熟成させることを「ドライエイジング」というそうです。
温度が高いと肉は熟成ではなく腐ってしまい、低過ぎると凍ってしまって、熟成にならないため、温度と湿度の管理に繊細な手間がかかり、尚且つ気候にも影響を受けやすいとのことです。
霜降りのある和牛は、脂肪が多いのであまりドライエイジングには適さないと言われているそうです。

ドライエイジング(乾燥熟成)に対して、真空パックして保存するウエットエイジングというものがあり、大部分の牛肉がこの方法により熟成されているそうです。一般的な熟成方法でスーパーなどに並ぶお肉はこのような形ですでに熟成させたものが並んでいるとのことです。

腐った肉とは!?

一方の腐った肉は、色味が変わったりするのはあまり違わないかもしれませんが、熟成肉と違いイヤな匂いや触るとヌルヌルするなどの場合は、腐敗している状態とされています。その状態ですと、食中毒の危険性もありますので食べるのはやめておきましょう。

熟成肉でも保管の間にカビが自然に生えるだけでなく、保管庫内に置いた数年物の肉についたカビをわざとに肉に移して、熟成を促すこともあると言われていますが、カビが広がった肉の表面近くを調理前に削り取る「トリミング」を行ったり、熟成に適したカビの胞子を付けて、有毒なカビや腐敗・食中毒菌の侵入を防ぎつつ熟成を進めて「腐敗」とは違う状態になるようしっかりと管理されているからこその技術とのことです。

熟成肉は、家庭の冷蔵庫ではできず、専用の冷蔵庫、貯蔵環境が整っていないとできない言われていますので注意が必要です。

熟成肉と腐った肉の違いまとめ

  • 熟成肉とは肉を調理前に一定の期間を低温、湿度を管理して保存し食感や旨味が変化しおいしくなる肉
  • 腐った肉はイヤな臭いやヌルヌルしたりする
  • 熟成肉にカビをはやすのは、熟成に適したカビを意識的につけ有毒なカビや菌の侵入を防ぎ熟成させるため、腐敗のカビとは違う
  • 熟成肉は家庭の冷蔵庫では作ることはできない。専用の冷蔵庫と貯蔵環境が必要

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