アクアリウムハジメマシタ!!

「エイ」と「マンタ」の違いをご存知ですか!?

「エイ」と「マンタ」の違いをご存知ですか!?

円盤のような体型で、海底を滑るように移動するエイの仲間は水族館でも大人気です。一方、羽ばたくようにして泳ぐマンタは、水族館はもちろん、ダイビングで一緒に泳ぐこともできてこれまた人気が高い魚ですね。エイとマンタ、どちらも平たくて円盤型の体型をした魚ですが、どんな違いがあるのかご存知ですか?今回の「今さら聞けないチガイ」シリーズはエイとマンタの違いについてです。

エイとは!?

エイは世界に約530種類いる、軟骨魚類の一種です。軟骨魚類というとサメの仲間なのですが、サメの一部が海底での生活に適応した結果、エイが生まれたと言われています。とはいえ、海底生活からまた遊泳生活に戻ったトビエイのような種類もいますね。

エイの仲間の多くは、尻尾に毒針をもっています。外敵が近づいたり、人間に捕獲されたりすると尻尾をムチのように振り回して突き刺そうとしてきます。エイの毒は強力で、心臓に近い位置を刺されたときなど、死亡事故も発生している危険な魚ですね。

エイはサメから進化した魚だけあって、サメととても近縁です。サカタザメというエイの1種は、ちょうどサメとエイの中間のような体型をしていて、名前にもサメと含まれています。ではエイとサメ、厳密にはどのように区別するのかというと、鰓孔の位置で判断するんです。つまり、体の側面に鰓孔が開いていればサメ、体の裏面に空いていればエイという区別をつけます。

軟骨魚類はほとんどが海に生息しているのですが、エイの中には淡水エイといって、アマゾン川に生息している種類も一部にいます。

マンタとは!?

一方のマンタというのは、オニイトマキエイという魚の、マントに由来する英名です。つまり、マンタはエイの1種というわけですね。マンタと呼ばれるエイには、オニイトマキエイナンヨウマンタの2種がいます。かつてはこの2種は同種として、ひとくくりにオニイトマキエイとして扱われていましたが、2009年に別種であることが判明しました。

マンタはイトマキエイ属に含まれるエイの1種ですが、魚の中でもかなり知能が高いと言われていて、脳の大きさはジンベイザメの10倍もあります。そのため好奇心も強くて人懐っこいことから、ダイバーからの人気が高い魚ですね。

マンタはジンベイザメのようにプランクトンを食べる大人しい魚ですが、体はとても大きくて、最大6m、体重は3トンにもなります。こんなに体が大きいのに、時折海面からジャンプする行動をするのですが、なんのためにする行動なのかはよく分かっていません。

マンタは子供を生む胎生魚で、一度に1~2匹の子供しか生むことができません。妊娠期間は約1年と長く、生まれた子供はすでに1m、体重50kgとかなり大きいです。寿命は20年以上と言われていますが、詳しくはまだ分かっていないんだとか。

エイとマンタの違いまとめ

  • エイは軟骨魚類の1種で、鰓孔が体の下に開いていることでサメと区別できる
  • マンタはエイの1種で、オニイトマキエイとナンヨウマンタの2種を指す
  • エイの仲間は毒針を持つ種類が多いが、マンタには無い

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