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「淡水魚」と「海水魚」の違いをご存知ですか!?

「淡水魚」と「海水魚」の違いをご存知ですか!?

お魚の種類は、川や池に棲む淡水魚と、海に棲んでいる海水魚に分かれることは皆さん良くご存知のとおりですね。この淡水魚と海水魚なのですが、棲んでいる場所以外にも大きな違いがあるってご存知でしたか?というこで今回の「今さら聞けないチガイ」シリーズは淡水魚と海水魚の違いについてです。

淡水魚とは!?

魚は約4億6000万年前の海で誕生し、そこから約4000万年後から川や池といった淡水域に分布を広げ淡水魚が誕生しました。つまり魚の進化のベースは海水魚なんです。実は魚が誕生したころの海というのは、現在の海と比べて塩分濃度が約1/4程度であったと言われています。そのため、淡水魚も海水魚も、そこから派生した陸上の動物たちも体液の塩分濃度は海の約1/4なんです。

また、淡水域はカルシウムなどのミネラルに乏しい環境です。こういったミネラルを貯蔵するために体の骨格が発達した魚が硬骨魚類の仲間です。

淡水魚にとっては、周りの水より体液の方が塩分濃度が高いことから、何もせずにいると浸透圧の原理で周囲の水分が体に取り込まれ水ぶくれのようになってしまいます。それを防ぐため、淡水魚は水をほとんど摂取せずに、体に侵入してきた水を大量の尿として放出しています。

海水魚とは!?

先ほど、海水魚から淡水魚に進化したということを説明しましたが、実はこの進化は一方通行ではなく、淡水域で進化した硬骨魚類がまた海に戻るという現象が発生していました。淡水域でミネラルを貯蔵するために進化した骨格により遊泳力が強くなり生存競争に打ち勝って繁栄したのです。

海水魚は周りの水より体液の塩分濃度が低いことから、浸透圧の原理で体内の水分が抜け出てしまいます。それを防ぐため、海水魚は大量の水を摂取し、とても濃い尿を少量だけ排出するという体の仕組みができています。また摂取過剰となる塩分を体外に排出するため、腎臓の機能が強く、鰓に塩類細胞という特殊な細胞が分布しています。

現代に生きる淡水魚にも海水魚から分科し進化した魚がいます。たとえばメダカは海水魚のダツに近い魚で、鰓には塩類細胞が分布しています。そのため徐々に海水に馴らすと塩類細胞が機能し始め、海水でも生きていくことが出来るのです。

淡水魚と海水魚の違いまとめ

  • 魚は海で発生し、川や池へ分布を広げていった
  • 淡水魚から硬骨魚類が発生し、また海にも帰って分布を広げた
  • 淡水魚と海水魚では浸透圧の調整機能が真逆になっている

観てもらいたい動画!!