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「生食用ぶどう」と「ワイン用ぶどう」の違いをご存知ですか!?

生食用ぶどう・ワイン用ぶどう違い

夏の終わり頃から旬を迎える「ぶどう」、フルーツとしてそのまま生食で食べたり、ジュースやレーズン、そしてお酒であるワインなど多種多様な飲食方法があります。近年、日本のフルーツはぶどうに限らず甘くておいしいと海外でも評判になっていると言う話を聞いたことがあります。そんな中の「ぶどう」ですが、「生で食べるぶどう」「ワイン用ぶどう」とは同じ物で、作られるのでしょうか。生食ぶどうの種類は「巨峰」や最近人気の「シャインマスカット」などあるようですが、ワイン用のぶどうもいろいろな種類で作られています。みなさん、生食用とワイン用の違いってご存知ですか?ということで今回の「今さら聞けないチガイ」シリーズは生食用ぶどうとワイン用ぶどうの違いについてです。

生食用ぶどうとは!?

日本では日本で古くから栽培されている「甲州」という種類が、中国から輸入された東アジア系ヨーロッパブドウが自生化したものとして、鎌倉時代初期に現在の山梨県甲州市の勝沼で栽培が始められたとされています。明治時代に入ると欧米から新品種が導入されるようになり、当初はワイン製造を目的として主にヨーロッパブドウが導入されたのですが、乾燥を好む品種が多いヨーロッパブドウのほとんどは日本での栽培に失敗したとされています。同じ頃に導入されたアメリカブドウの多くは日本の気候に合い定着しましたが、ワイン用として匂いがきつく好まれなかったため、生食用果実の栽培に移行していったとのことです。特に広まったのは「デラウェア」と「キャンベル・アーリー」だったそうです。そしてアメリカブドウからは生食用品種で「巨峰」や「ピオーネ」など有望品種がいくつも生まれているようです。

ですので、生食用ぶどうは、主に「アメリカブドウ」という北アメリカを原産とする種の一つで湿った気候でよく育ち、ヨーロッパ種よりも寒さに強く、耐病性も高いとのことです。アメリカブドウワインには向かずヨーロッパブドウと比べてジュース製造には向いているとのことです。

ワイン用ぶどうとは!?

紀元前3000年頃には原産地である、コーカサス地方やカスピ海沿岸ですでに、ヨーロッパブドウの栽培が開始されて、ワインの醸造も早く始まっているとされており、メソポタミア文明や古代エジプトにおいてもワインは珍重されていたそうです。

世界のブドウ生産量のうち70%以上がワイン生産用25%以上が生食用に使用され、残りの約2%程がレーズン生産用であるとされているそうです。
世界ではワイン用が7割を占め非常に多いのに比べ、日本では生食用が9割近くを占めており、ワインやブドウジュース、菓子などの加工用は1割弱に過ぎず、年間10,000tあまりが輸入されているとのことです。

世界的に最も有名な赤ワイン用の代表ワイン用品種の1つは「カベルネ・ソーヴィニヨン」というぶどうで、世界的に最も名の知られた白ワイン用の品種の一つは「シャルドネ」であるとのことです。

しかし、日本で栽培されているぶどうには、アメリカ系と欧州系での交配によって生まれた欧米雑種の「マスカット・ベーリーA」というぶどうは、醸造・生食兼用の品種であるとされています。

ワイン製造に向いている「ヨーロッパブドウ」は中近東が原産であるとされ、ヨーロッパに自生する唯一の種とのことです。実は柔らかく、皮が薄くて果汁が多い、栽培ブドウ種の最古の種と言われており、ワイン製造に適しているとされています。

生食用ぶどうとワイン用ぶどうの違いまとめ

  • 生食用ぶどうは主に「アメリカブドウ」という北アメリカを原産とする種からできている
  • ワイン用ぶどうは「ヨーロッパブドウ」という栽培ブドウ種の最古の種からできている
  • 香りの違いから、「アメリカブドウ」は生食やジュース用に向いており、「ヨーロッパブドウ」はワイン製造に向いているとのことです
  • 日本で栽培されているぶどうには改良や交配で醸造・生食兼用の品種もある

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