釣りに行く時はライフジャケットが絶対に必要です｜ライフジャケットの種類・選び方

釣りをより安全に楽しむためにも、釣り道具だけでなく身を守る安全装備が必要です。なかでもライフジャケットは、水辺で楽しむ釣りにはぜひ用意したいアイテムですね。でもライフジャケットはただ買えばそれで良いというわけでは無いんです。今回はそんなライフジャケットがなぜ必要？種類はどう違うの？どう選べば良いの？という疑問にお答えしていこうと思います。

ライフジャケットはなぜ必要？

海や川、池に転落したときの生存率をアップしてくれるのがライフジャケットです。上の図はライフジャケット着用時と非着用時の海中での生存率、死亡・行方不明率を比較したグラフです。ライフジャケットを着用していると生存率は85％ととても高いのですが、ライフジャケット非着用だと生存率が31％まで減少してしまいます。

ライフジャケットは水中に落下したとき、浮力によって頭が水面から出るようにできています。そのため、落水時に気絶するようなことがあっても窒息を防いでくれる効果があります。また、ライフジャケットにより水と体の接触面積が減ることにより、低体温症の進行を遅らせることも可能なのです。

ライフジャケットを着用することで、生存率が非着用時の3倍近くになる
ライフジャケットを着用すると万が一落水時に気絶していても、頭が水面から出るので安心
ライフジャケットの着用により低体温症の進行も遅らせられる

ライフジャケットの装着義務

船釣り

2018年2月の法改正から、小型船舶に乗船する場合ライフジャケットの着用が義務化されました。つまり船からの釣りでは、全員ライフジャケットを着用しなければなりません。ライフジャケットの着用義務に違反すると、船長に対して最大6ヶ月の船舶免許停止という重い罰則が課せられます。

また、どんなライフジャケットでも良いという訳ではなく、国土交通省の型式承認試験及び検定を受け、桜マークを押印された製品である必要があります。国土交通省の認定を受けたライフジャケットにはTYPE A~Gまで6種類のタイプが存在します。通常、遊漁船で釣りをする場合にはTYPE Aのライフジャケットを着用していてば問題ありません。

参考
ライフジャケットの着用義務拡大国土交通省

陸釣り

防波堤や海岸、磯から行う陸からの釣りでは、ライフジャケットの着用義務は無く、またライフジャケットの型式承認試験及び検定である必要もありません。つまり、今の所は個人の自由ということになっています。とはいえ、先に説明したとおり落水時の生存率を考えると是非着用したいところですね。

船舶用のライフジャケットと違って型式承認試験及び検定が無いことから、ある程度名の通ったメーカーの商品を使うと安心です。最近多い中国製の製品にはちょっと不安がありますね・・・

船舶に乗るときはライフジャケットの着用が義務
船舶で使うライフジャケットは国土交通省の認定品が必要
陸からの釣りではライフジャケットの着用義務は無い

ライフジャケットの種類と選び方

固型式ライフジャケット

固型式ライフジャケットは浮力体として発泡素材を使った、いわゆる普通の救命胴衣型のライフジャケットです。固型式ライフジャケットは浮力体が固体なので落水時に破れたりすることもなく高い安全性を誇ります。一方、体を覆う構造なので夏場は暑かったり、動きづらいといったデメリットもあります。

防波堤や海岸、磯から行う陸からの釣りでは固型式ライフジャケットをオススメします。

膨脹式ライフジャケット

膨張式ライフジャケットは、落水時に手動、あるいは自動で炭酸ガスカートリッジからガスを送り込むことで膨らませ、浮力を得るライフジャケットです。ベスト型と腰巻き型があります。膨張式ライフジャケットはなんといっても、軽くてコンパクトなことから涼しく動きやすいというメリットが大きいですね。

一方、膨張式ライフジャケットの構造はつまるところ浮き輪です。岩や岸壁に擦ると用意に穴が空いてガスが逃げてしまいます。堤防や磯釣りには向いておらず、もっぱら船釣りで使うライフジャケットと言えるでしょう。また、一度膨張した後には炭酸ガスカートリッジを交換する必要があります。