アクアリウムハジメマシタ!!

観賞魚はこんなことが苦手!!アクアリウムで魚のために気をつけること

観賞魚はこんなことが苦手!!アクアリウムで魚のために気をつけること

アクアリウムで魚を飼育する上で、水槽の濾過機能の維持など、環境面の維持も重要なのですが、魚にストレスを与えないということもとても大切になってきます。魚が苦手なことや、魚に悪影響あるのでやってはいけないことを把握しておくのは、アクアリウムでは大事なことです。ということで今回は、アクアリウムで魚のために気をつけたいことについて説明します。

殺虫剤を使わない

梅雨から夏にかけて、蚊やコバエが発生したので部屋で殺虫剤を使ったら魚が全滅した・・・というのは、よく聞く悲しい出来事です。殺虫剤の主成分はピレスロイドという、蚊取り線香の原料となる除虫菊の成分が使われています。

ピレスロイドは人や犬猫といった哺乳動物には毒性が低く安全なのですが、魚や、エビといった無脊椎動物には強い毒性を発揮するんです。そのため、殺虫剤の取扱説明にも「生き物にはかからないように」という注意書きが記載されています。

万が一水槽のある部屋で殺虫剤を使用してしまったら、まずは魚の様子を観察しましょう。もし、きりもみしながら泳ぐような異常な行動が見られたら、すぐに大量の水換えをします。とにかく水中の殺虫剤成分を薄めることが肝心です。

水槽のある部屋でどうしても殺虫剤を使いたいときには、殺虫成分を使っていない氷殺系の殺虫剤を使用しましょう。また、夜に電撃殺虫器を吊るしておくのも良いですね。

夜間にいきなり照明をつけない

夜行性であろうと、昼行性であろうと、魚にも日周期といって、起きている時間と寝ている時間があります。魚には目蓋が無いので分かりづらいですが、寝ている魚は動きが鈍くなってフラフラと泳いでいます。

夜、真っ暗な状態から突然水槽の照明をつけると、魚が驚いてかなりのストレスを感じてしまいます。またストレスだけでなく、遊泳性の強いベラなどの魚種では驚いて泳ぎ回り、体をあちこちぶつけたり、蓋の隙間から水槽の外へ飛び出してしまうこともあるんです。

魚の生活リズムを整え、ストレスを減らすためにも昼間に照明を付け、夜は消すことが好ましいです。どうしても夜照明を点灯しなければいけないときには、まず部屋の照明をつけて魚を慣らし、それから水槽の照明を点灯させましょう。

また、水槽をあえて真っ暗にするのではなく、常夜灯として薄暗い照明を点灯しておくことも有効です。月明かりをイメージして、小さなLED照明をボンヤリとつけておくと良いですね。

おどかさない

水族館やペットショップの水槽に、「水槽を叩かないで」と注意書きがしてあるのを見たことがありますか?これは魚が、人間よりも音や振動に敏感なためです。音というのは空気の振動ですが、水中ではそれが水の振動として伝わります。水は空気の5倍近く振動を早く伝達しますし、魚は耳だけでなく、体の表面にある側線という器官でも振動を感知しています。

水槽を叩いて大きな音や振動を出すと、もちろん魚が驚いて隠れるなどの行動をとり、ストレスを感じてしまいます。また、魚の中には驚くとパニックになってしまう種類も多く、水槽の中であちこに体をぶつけて傷ついたり、ときにはぶつかった衝撃で死んでしまう種類もいます。

海の魚、とくに岸から離れた地点で釣れるタイの仲間など遊泳性が強い魚はパニックを起こしやすい種類です。一方、沿岸に棲む魚や、根魚などは比較的音や振動には我慢強いんですね。

人が近寄るだけで隠れてしまうようなチンアナゴや、人影がとてもストレスになるウィーディーシードラゴンといった魚を飼育するときには、水槽のガラスをマジックミラーにすることもあります。魚から人間が見えないことで、より自然な姿を見せてくれるんです。

幼魚と成魚を混ぜて飼わない

小さい種類の成魚と、大きくなる魚の幼魚。現時点では同じ大きさだとしても、一緒に飼うとよくありません。というのは、やはり大きさは同じだとしても成魚の方が餌のとり方も上手で、性格も狡猾だからなんです。

たとえば、アロワナのような大きくなる魚でも、幼魚の内はほんの7cmほどしかありません。大きさが変わらないからといって、テトラやシクリッドなどの小さい成魚と一緒に飼育すると大抵はアロワナが弱ってしまいます。

幼魚ではまだ体の成長も不完全ですし、言ってみれば人生経験が足りてないんですね。成魚と幼魚では、エサ取りなどで競り合ったときに負けてしまいます。大きくなる魚であっても、幼魚のうちは優しく、個別に飼育してあげましょう。

よく食べるからといって餌を与えすぎない

魚は基本的に野生動物なので、餌があるとあるだけ食べようとしてしまいます。実は魚にも肥満というのはあって、あまりに多く餌を取りすぎると内臓脂肪が蓄積するんです。内臓脂肪が蓄積すると様々な内臓疾患を呼び寄せ、腎不全などの元になってしまいます。

魚を大きく育てる養殖では、一日あたり体重の3%程度が餌やりの目安と言われていますが、観賞魚では1~2%程度で十分です。5cmの魚だと体重は約1.3gですから、その2%だと、おおよそ耳かき2杯ほどの餌で十分というわけです。


観てもらいたい動画!!