すき焼きは関西と関東で違いがあるのは有名ですが、それぞれの正しい作り方は実際のところ、フワッとしたイメージしか持っていませんでした。正確な「関西風すき焼き」と「関東風すき焼き」の違いってご存知ですか?ということで今回の「今さら聞けないチガイ」シリーズは「関西風すき焼き」と「関東風すき焼き」の違いについてです。
関西風のすき焼きとは?
関西風のすき焼きは、鍋に牛脂をひき、牛肉の表面を焼いてから野菜を入れ、野菜から出る水分を生かして、砂糖や醤油などを直接入れて味を調える作り方が一般的です。
溶き卵につけていただきます。
関西のすき焼きは古来、野外で農作業をしているときに、鋤(すき)という鉄製の農具に猪の肉などをのせて焼いたことから生まれたと言われています。ですので、鉄製の鍋で最初に肉を入れて焼くというのは、すき焼きの由来にそった作り方と言えるようです。
関東風のすき焼きとは?
関東のすき焼きは、「割下」と言われる醤油・酒・砂糖・みりんなどを調合した調味液を鍋に最初から沸かして、お肉や野菜と一緒に煮て、煮えたら溶き卵をつけて食べます。
幕末ごろから「牛鍋」として料理屋で作られるようになり、関東大震災前の関東では食べられていたようです。しかし震災で牛鍋の店がなくなり、関東に進出してきた関西のすき焼き屋と、関東の牛鍋が混同され、現在では関西風のものでも関東風のものでも「すき焼き」と呼ばれるようになったとのことです。
「関西風すき焼き」と「関東風すき焼き」の違いまとめ
- 関西風は焼いて食べる。関東風は割下で具材を煮る。
- 関西風は水や出汁を入れずに野菜の水分で食べるので、味がやや濃いめ
- 関東風は割下で最初からに味を決めてしまうが、関西風は具を入れる際に、砂糖や醤油などその都度調節して入れていく